23andMeへの販売中止命令

FDA(アメリカ食品医薬品局)が23andMeのパーソナルゲノムサービス(以下PGS)に販売中止命令を出したことが報道されているが、報道ではFDAがどういう根拠で命令を出しているのかよく分からなかったので、FDAの23andMe宛警告状を読み、かつ少し調べてみました。http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2013/ucm376296.htm

〇まず、FDAによれば、23andMe が提供しているPGSは連邦食品医薬品化粧品法(以下the FD&C Act)にいう「device」に該当する(section 201(h)of the FD&C Act, 21 U.S.C. 321(h))。

〇同法において、「device」はそのリスクの程度等に応じて class 1, 2, 3に分けられる。数字が大きくなるに連れて規制が厳しくなり、Class 3の場合は、PMA approval と呼ばれる事前の販売承認が必要になる。

〇23andMeのサービスは、提供の際の説明の仕方などによってはclass 2 のdeviceとしての提供が不可能ではなかったようであり、FDAはその方向で23andMeに指導を行っていた。しかし、23andMe側はclass 2扱いとしてもらうために必要な対応を行わないまま、最近になってテレビコマーシャルなどによる大々的な販売促進キャンペーンを始め、しかも対象疾患等はFDAに届け出ていた内容よりも拡大している。それでいよいよ堪忍袋の緒が切れて、FDAは、23andMeはclass 3 にあたるdeviceを事前承認なしに販売していると見なし、提供中止命令を出した、ということのようである。

〇FDAがとくに懸念しているのは、23andMeが乳がんのリスクおよび薬剤応答性の評価を行っている点のようで、陰性なのに陽性と出た場合、陽性なのに陰性と出た場合の双方について、余計な手術や検査をしてしまうとか、必要な治療が受けられないとかの問題を指摘している。

〇これらについては、世間でも、医療行為そのものだ、として、医師を通さずに情報提供することに対する批判、議論があった(NYTimes参照)。

なるほど。詳しくはもう少し調べる必要があるけれど、23andMe側が診断寄りの情報提供を控えるなどすれば、サービスの継続自体を止められることはなかったものと思われ、日本で同様のサービスを考えている方々にも非常に参考になると思います。

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